出雲村田のMlcc新棟が稼働、Ev覇権を左右する巨額投資の全貌に関する専門家の意見を分かりやすく解説いたします。

自動車の「走るコンピュータ化」は、もはや後戻りのできない潮流だ。従来のガソリン車に搭載されるMLCCが数千個程度であったのに対し、先進運転支援システム(ADAS)やバッテリーマネジメントシステム(BMS)を搭載したハイエンドEVでは、1台あたり1万個を超えるMLCCが消費される。なかでも過酷な熱や振動に耐えうる車載向け電子コンポーネントの需要は右肩上がりの成長を描く。

出雲拠点が担うのは、まさにこの高耐圧・高信頼性をクリアした車載専用ラインの量産拡大だ。急激な需要変動に対して先手を打つ巨額投資の勝算について、業界筋は「車載向けスペックの認証には年単位の時間を要するため、先行して強大なキャパシティを確保した企業が市場を独占する構造にある」と分析する。先行逃げ切りの勝負手は、緻密な計算の上で打たれている。