芸能界と創価学会の関係を語る上で欠かせないのが、文化本部内に設置されている専門組織「芸術部」の存在です。芸術部は1960年代初頭、戸田城聖第2代会長の構想を受け、池田大作第3代会長(当時)の主導によって結成されました。俳優、歌手、お笑い芸人、舞踊家、演奏家、裏方の舞台スタッフに至るまで、芸能・芸術分野に携わる学会員で構成されています。
芸術部には組織的な階層が存在し、部長、副芸術部長、書記長などの幹部ポストが配置されています。過去の報道資料や学会関係誌によると、創価学会芸能人幹部一覧には、芸能界で長年の実績を積んだベテランタレントが名を連ねてきました。久本雅美氏が芸術部副部長や頭脳ポストを務めていることは広く報じられており、山本リンダ氏や岸本加世子氏も重職を担ってきました。
芸術部の主な活動内容は、定期的な会合(勤行会や体験発表会)の開催、機関紙でのメッセージ発信、そして「創価学会芸術平和会議」などの平和・文化推進イベントへの参加です。これらの集合体は、閉鎖的な権力機関というよりも、過酷なエンターテインメント業界で生きる表現者同士が悩みを共有し、励まし合う互助組織としての側面を強く持っています。
公の選挙応援において芸術部所属メンバーが街頭演説に登壇する光景はかつて風物詩とされていましたが、公選法や芸能事務所のコンプライアンス管理が厳格化した現在では、タレント個人が党派色を前面に出して前面登壇するケースは抑制傾向にあります。組織のあり方もまた、時代に合わせて静かな内的連帯へとシフトしています。