創氏改名とは何だったのか?公文書と証言が明かす強制性の実態の具体的な内容に迫る! わかりやすい言葉で紐解きます。

ここで正確に区別しなければならないのが、「創氏」と「改名」という二つの異なる法的概念である。朝鮮の伝統では、血統を示す「姓」(金、李、朴など)は生涯変わらず、結婚しても夫婦別姓を維持する。子どもは父親の姓と本貫(始祖の発祥地)を受け継ぎ、数百年続く族譜に記録される。これは親子の血縁を重んじる儒教的倫理観の骨格であった。

総督府が定めた「創氏」は、この「姓」を戸籍から排除するのではなく、その上に日本式の「家」を単位とする「氏」を新たに設定・上書きすることを義務付けるものだった。一方の「改名」は、下の名前を日本風に変えることであり、こちらは別途手数料と裁判所の許可を要する手続きとされた。しかし、現実には氏を創るプレッシャーと連動して名も変えざるを得ない空気が醸成された。先祖から受け継いだ姓を汚すまいと自ら命を絶った知識人も少なくなかった。