国民的アニメとして定着している本作だが、映画版が持つ特別な熱量は独特だ。制作を手がけるシンエイ動画やテレビ朝日のスタッフ陣は、日常のほのぼのとしたコメディから一転、劇場版では過酷な運命や切ない別れを容赦なく描き出す。
単なる子供向けのエンターテインメントではなく、命の尊さや他者への慈愛といったテーマが根底に流れている。日本アニメーション業界の歴史を見渡しても、これほど長期間にわたって親子二代、三代で感動を共有できるシリーズは稀有だろう。SFファンタジーアニメとしてのスケールの大きさと、身近な人間模様の対比が、観客の感情を激しく揺さぶる仕組みになっている。