「なぜ小学校や高校のアルバムより3倍も高いのか」という疑問は絶えない。だが、そこには大学特有の過酷なコスト構造が存在する。
最大の要因は、部数の減少による「小ロット化」の悪循環だ。印刷・製本産業において、印刷機の稼働初期費用や版代は固定費として重くのしかかる。1万人の学生がいて購入者が1000人しかいなければ、1冊あたりに転嫁される固定費は10倍に跳ね上がる。需要が減るほど単価が上がり、単価が上がるほど購入者が減るというスパイラルに陥っているのだ。
さらに昨今の原材料費高騰が拍車をかける。輸入パルプや特殊コーティング紙の価格上昇、製本用接着剤、輸送費、電気代の急騰が現場を容赦なく直撃する。そこに年間を通じて各学部や部活動の現場へ足を運ぶプロフォトグラファーの拘束費と技術料が加わる。大学の広大な敷地と無数のイベントを網羅するためには膨大な人件費が投じられており、3万円から4万円台という価格設定は、暴利どころか採算ラインギリギリの数字であるケースが大半だ。