法廷での証言や関係者の手記によると、早苗が子どもたちを放置した動機は、単なる冷酷さだけでは説明がつかない極限の現実逃避と解離状態にありました。
当初は「数時間」「一晩」の外出だったものが、子どもたちの泣き叫ぶ声や汚れた部屋の現実から逃げるように、放置する期間が2日、5日、2週間と長期化していきました。法廷で早苗は「部屋に戻れば子どもたちが死んでいるかもしれないという恐怖から、ドアを開けることができなくなった」と語っています。
弁護側は公判で、幼少期のトラウマや孤立によって現実感を喪失する「解離性障害」の可能性を主張しました。嫌な現実を目の前にすると意識を切り離し、子どもの存在を頭から消し去ってしまう精神状態に陥っていたという指摘です。しかし、検察側は「自らの自由と男関係を優先し、子どもたちが衰弱して死亡することを認識しながら放置し続けた」として、強い未必の故意に基づく犯行であると厳しく追及しました。