現在、大阪市内の主要エリアでは中古マンションの成約平米単価が上昇傾向を維持しています。かつて東京圏と比べて割安感があった大阪市場が、なぜここまで力強く値を上げ続けているのか。背景には3つの構造的要因が存在します。
第1の要因は、新築マンションの供給減と価格高騰に伴う玉突き需要です。建築資材の高騰や人件費の上昇、さらには用地取得競争の激化により、市内中心部の新築分譲価格は一般の実需ファミリー層にとって手の届きにくい水準へとシフトしました。その結果、利便性の高い立地を求める購入層が中古市場へ一斉に流れ込み、優良物件の争奪戦を引き起こしています。
第2に、梅田周辺を中心とするメガ再開発の波及効果が挙げられます。グラングリーン大阪の開業を皮切りに、中之島や難波、ベイエリアに至るまで都市機能の大幅なアップデートが進行。国際都市としてのプレゼンスが向上したことで、街全体の地価・不動産価値が底上げされました。
第3は、インバウンド需要と円安を背景とした国内外の投資マネーです。東京圏の不動産が高値圏にあるなか、利回りと将来的な成長余地を評価した海外投資家や国内富裕層が、大阪市内のタワーマンションや好立地物件を積極的にポートフォリオへ組み込んでいます。