当編集部が大手相談掲示板やSNS、関係者への独自取材を通じて収集した「大殺界を経験した人々の生の声」を精査すると、そこには明確な明暗の分水嶺が存在していました。
まず、手痛い失敗を喫したグループの典型的な告白です。
「30歳目前で焦り、大殺界のど真ん中(停止の年)にマッチングアプリで出会った男性とスピード婚。半年後に相手の多額の借金が発覚し、家庭内暴力も重なって泥沼の離婚裁判になりました。『運命の相手だ』と思い込んで周囲の忠告を無視したのが最大の過ちでした」(30代女性・メーカー勤務)
「会社への不満が爆発し、大殺界の1年目に勢いで独立起業。ところが主力クライアントの倒産が重なり、2年目の停止期に資金繰りがショート。自宅を売却する羽目になりました。あのとき、なぜあんなに意固地になって攻めの投資をしてしまったのか、今でも後悔しかありません」(40代男性・元ITベンチャー代表)
一方で、同じ大殺界の時期を過ごしながらも、後に大きな飛躍を遂げた「好転組」の声には、共通したキーワードが見出せます。
「大殺界と知っていたので、あえて新規のプロジェクト立ち上げを後輩に譲り、自分はバックオフィス業務と資格取得に没頭しました。3年間で難関国家資格に合格し、大殺界が明けた『種子』の年に希望部署へ異動。年収も200万円アップしました」(30代男性・金融機関勤務)
「結婚のタイミングが大殺界に重なりましたが、主導権を完全に夫側に委ね、挙式も派手さを避けて身内のみで質素に行いました。相手の親族を立て、感謝を伝える姿勢に徹した結果、10年経った今も夫婦仲は極めて円満です」(40代女性・公務員)
この対比が示す現実は冷徹です。大殺界の時期に「我を通す」「現状への不満から外に向けて攻撃的に動く」選択をした者は足元をすくわれ、「流れに身を任せる」「裏方に徹して己を磨く」選択をした者は、災厄を無傷でやり過ごすばかりか、次の好機への跳躍台を築いているのです。