今でこそ「竹下登の孫」であることを明るくネタにし、親しみやすい人柄でお茶の間に愛されているDAIGOさんですが、その道のりは決して平坦なものではありませんでした。20代前半、ロックバンド「JZEIL」やソロ名義「DAIGO☆STARDUST」として活動していた時代、彼は祖父の名を徹底的に隠してステージに立ち続けていました。
当時の音楽関係者やメディア関係者の証言によると、当時のDAIGOさんは「親の七光り」「政治家の孫」という色眼鏡で見られることを極度に警戒し、自らの実力だけでロックシーンの頂点を目指そうと必死にもがいていました。宇宙から舞い降りたロックスターという奇抜な設定でデビューしたものの、セールス的には長期の低迷を経験。「何をやってもブレイクできない」という深い挫折感を味わったと、自著や特番のインタビューでも赤裸々に吐露しています。
転機となったのは、30歳を目前にした時期にロックバンド「BREAKERZ」を結成し、バラエティ番組『メレンゲの気持ち』等で祖父が竹下登氏であることを公表した瞬間でした。かつて自身を縛り付けていた名門の看板を隠すのではなく、「ロックなのに竹下登の孫」「育ちが良いのに独特の若者言葉(DAI語)を使う」というギャップとして開放した瞬間、世間の評価は180度反転しました。偉大な祖父の存在を受け入れ、それを武器に昇華させたメンタルの転換こそが、彼の真のブレイクスルーだったのです。