アンデス山脈全域の標高3,000〜5,000mの高山地帯を主たるコンドルの生息地と生態の拠点とするアンデスコンドル(Vultur gryphus)は、現生する飛翔性鳥類の中で最重量級の部類に属します。成鳥のアンデスコンドルの大きさは、翼を左右いっぱいに広げたコンドルの翼開長が約2.7〜3.2m、全長(くちばしの先から尾羽の先端まで)は約1.0〜1.3mに達します。
鳥類は骨格が空洞化しており体重が極めて軽くなるよう進化していますが、アンデスコンドルの雄の体重は約11〜15kg(雌は約8〜11kg)に及びます。北米に生息する近縁種のカリフォルニアコンドルの体重も約8〜14kg、翼開長は約2.5〜3.0mと、両種ともに空を飛ぶ生物としての限界に近い重量を保持しています。
自力で激しく羽ばたいて上昇するにはエネルギー消費が大きすぎるため、上昇気流(サーマル)を捉えて何時間も羽ばたかずに高空を旋回するグライディング滑空を得意としています。現地アンデスのガイドが「頭上を通過する瞬間、風を切る重厚な轟音とともに視界が一瞬陰る」と語る通り、そのスケールはまさに空飛ぶ巨体そのものです。