北村匠海が所属するスターダストプロモーションから生まれたDISH//は、結成当初「ダンス・ロックバンド」という前例の少ないスタイルを掲げてスタートした。楽器を持ちながら踊るという過酷なフォーマットの中で、彼らは嘲笑や葛藤に晒されながらも、泥臭くライブハウスを巡り、自らのアイデンティティを削り出してきた経緯がある。
その歩みの中心で常にグループの軸であり続けたのが北村の歌声だ。少年の面影を残していたハスキーボイスは、年を重ねるごとに艶と深みを増し、荒削りな衝動から叙情的な表現力へと劇的な進化を遂げた。演技で培われた「役の心情に同化する集中力」が、そのまま1曲3分半の物語を生き抜くボーカルワークへと直結している。