野球ファンや一般の視聴者の間で長年話題になり続けているのが、「ウィル・スミス」という名前をめぐる混同です。ネット上では「映画俳優のウィル・スミスと親戚なのか?」「左投げの投手としても投げていなかったか?」といった疑問が頻繁に交わされています。
まず前提として、ハリウッド俳優のウィル・スミス氏とは血縁関係はなく、完全な同姓同名の別人です。そしてMLBの世界には、かつて同じ時代に「投手のウィル・スミス」が実在していました。
投手側のウィル・スミス(William Michael Smith、1989年生まれ)は左腕のリリーフ投手で、アトランタ・ブレーブスやテキサス・レンジャーズなどに所属し、2021年から2023年にかけて「異なる3球団で3年連続ワールドシリーズ制覇」というMLB史上初の珍記録を達成した名クローザーです。
この2人を語るうえで絶対に外せないのが、2020年ナショナル・リーグ優勝決定シリーズ(NLCS)第5戦で実現した「MLB史上初となる同姓同名対決」です。1勝3敗とドジャースが後先のない絶体絶命の局面、6回裏2死一・二塁の場面で、ブレーブスの「投手ウィル・スミス」とドジャースの「捕手ウィル・スミス」が激突しました。
カウント3-2からの6球目、捕手スミスが投じられたフォーシームを完璧に捉え、レフトスタンドへ逆転3ラン本塁打を叩き込みました。この一撃でドジャースは息を吹き返し、奇跡の逆転劇でワールドシリーズ進出を果たしたのです。MLBの歴史に刻まれたこの名勝負によって、「ドジャースの捕手ウィル・スミス」の名は世界中のファンに強烈に焼き付けられました。