ビジュアル面を一手に担うBoichi氏の経歴を紐解くと、この圧倒的な画力の理由が明快に見えてきます。韓国出身の漫画家である同氏は、母国で少女漫画や実用漫画を手掛けた後、日本の青年漫画界に進出。『サンケンロック』や『ORIGIN』などのメガヒット作において、超絶技巧のミリタリー描写や筋肉美、そして極めて官能的な美女描写で熱狂的な支持を集めてきました。
かつて成人向け漫画誌でも筆を執っていた経験を持つBoichi氏の描線は、人体の骨格構造と脂肪のつき方を完璧に把握しています。ジャンプ本誌のインタビューやメイキング映像でも明かされている通り、1コマにかける作画密度は業界屈指であり、女性キャラの顔立ち(特に離れ気味の大きな瞳とふっくらとした唇)とメリハリの効いたダイナミックな体型は、同氏ならではの唯一無二のトレードマークです。
この「青年誌仕込みの圧倒的画力」が少年誌特有の冒険活劇に注入された結果、他作品では見られない独特の色香と存在感が生まれたと分析できます。