離乳食で作る豆腐ハンバーグがパサパサになってしまう背景には、大人のハンバーグ作りとは異なる特有の物理的要因が存在します。最大の原因は、「タンパク質の加熱凝固による脱水」と「豆腐の水切り過多」です。大人のハンバーグのように木綿豆腐をしっかり水切りし、脂質の少ない鶏むね肉のひき肉だけでこねて焼くと、加熱時に肉の繊維が縮んで水分が外へ逃げ出し、繊維質だけが残った硬い仕上がりになります。
まだ奥歯が生えそろっておらず、舌と上あごで押しつぶして食べる離乳食後期の乳幼児にとって、水分の抜けた固まりは飲み込みにくく、咽頭反射(オエッとなる反応)を引き起こす引き金となります。このパサパサ感を改善するためには、「水切りなしの絹ごし豆腐を使用する」こと、そして「片栗粉の保水力を利用して内部に水分をゲル状に閉じ込める」設計へと発想を転換する必要があります。