海外旅行や海外ミュージシャンとのセッション現場において、「ドレミファソラシド」が世界共通言語であると思い込んでいると、思わぬコミュニケーションの齟齬が生じます。
アメリカやイギリスをはじめとする英語圏では、音の高さを指定する際に「Do Re Mi」を使うことは基本的にありません。バンドメンバーに「Play from Do!(ドから弾いて)」と言っても通じず、「Play from C(シーから)」と指定しなければ理解されないのが現場の現実です。
英語圏においてドレミ(Solfege)は、あくまで合唱や初歩的な音感トレーニングのための練習用ツールとして認識されており、楽譜の読み書きやコード進行の指示においては、完全に「C - D - E - F - G - A - B」のアルファベット体系が共通言語として機能しています。
【プロの結論】音楽学習・演奏現場で迷わないための判断基準
音楽の歴史的背景と各国の言語体系を踏まえ、現代のプレイヤーや学習者がどの表記を軸に習得すべきか、明確な指針を提示します。
- 「固定ド(イタリア語)」を軸にすべき人:クラシックピアノの演奏者、絶対音感を幼少期に身につけた人、声楽やオペラの愛好者。楽譜の音符を瞬時に鍵盤の物理的位置へ変換する直感性が最優先される環境に向いています。
- 「英語表記(CDE / 移動ド)」を軸にすべき人:ギター・ベース演奏者、ジャズ・ポピュラー音楽の作編曲者、DTM(デスクトップミュージック)制作者。コード理論の把握やキーチェンジ(移調・転調)、アドリブ演奏には相対的な度数把握が不可欠となるため、早い段階でアルファベット表記へ思考をシフトすることが推奨されます。