エア・インディア182便爆破事件の真相|成田との接点と裁判の闇の要点を丁寧に掘り下げてご紹介します。

事件後、カナダ王立騎馬警察(RCMP)とカナダ安全情報局(CSIS)による史上最大規模の捜査が開始されました。しかし、裁判の結末は遺族と社会に巨大な失望をもたらすことになります。

2000年になってようやく逮捕・起訴された大物実業家のリプダマン・シン・マリクと、過激派幹部のアジャイブ・シン・バグリに対する公判は、莫大な費用と歳月をかけて行われました。しかし2005年3月、ブリティッシュコロンビア州最高裁判所は「証拠不十分」として両名に無罪判決を下しました。

無罪となった背景には、情報機関CSISが事件前に録音していた通信傍受テープの大半を誤って消去していたという致命的な捜査ミスや、重要証人の証言の信憑性が法廷で崩れたことがありました。結果として有罪判決を受けたのは、成田空港で爆発した爆弾を製造したとして爆発物取締法違反などで服役したインダージット・シン・レヤットただ一人にとどまりました。主犯格とされたパルマルは1992年にインド警察との銃撃戦で死亡しており、首謀者たちの全貌と法的責任は闇に葬られたままとなっています。