SNSや美容相談プラットフォームを調査すると、「手触りがボコボコした髪を見つけると、無意識に指で探してプチッと抜いてしまう」「抜いた毛の根元が縮れていて余計に気になり、連鎖的に抜いてしまう」といった悩みの声が数多く寄せられています。
ザラついた感触を取り除きたいという一時的な衝動に駆られる心理は理解できますが、毛髪皮膚科学の観点から断言すると、捻転毛を無理に抜く行為は絶対に避けるべき悪循環の引き金です。
毛髪を力任せに引き抜くと、毛根の最深部にある「毛乳頭」や「毛母細胞」に激しい物理的ダメージが加わります。傷ついた毛包内では修復過程で瘢痕(はんこん)化が起き、毛穴の出口がさらに変形してしまいます。その結果、次に生えてくる毛は以前よりもさらに強くねじれた捻転毛になるか、最悪の場合は毛根組織そのものが死滅し、二度と毛が生えなくなる「牽引性脱毛症」へと進行する危険性を孕んでいます。