耳垢が湿っているのはなぜ?遺伝とワキガ体質の意外な真相を医師が徹底解説とはどんな影響があるのか? 背景や要点を整理してお届けします。

湿性耳垢のメカニズムを探る上で切っても切り離せないのが、いわゆる腋臭症(ワキガ体質)との関係だ。アポクリン汗腺は耳道だけでなく、脇の下やアソコなど特定の部位に多く分布している。そのため、耳道のアポクリン汗腺が活発な人は、脇の下のアポクリン汗腺も同様に発達している傾向が強い。

慶應義塾大学医学部の長谷川奉延教授らの研究チームをはじめ、国内外のゲノム解析プロジェクトによる研究によって、ABCC11遺伝子の型と腋臭症の関連性が科学的に明らかにされてきた。国際的な医学文献データベースであるPubMedに収載された多数の論文でも、この遺伝子変異とアポクリン汗腺の分泌活性との強い相関が証明されている。湿性耳垢であることは、脇の汗や臭いが生じやすい体質であることを示す一つのシグナルとも言えるのだ。