エレベーター内での立ち居振る舞いは、社内の人間関係や職場コミュニケーションを円滑にする絶好の機会でもある。普段会話する機会の少ない他部署の上長や役員と乗り合わせた際、適切な距離感を保ちながら交わす挨拶は、心理的距離を一気に縮めるきっかけとなる。
乗り合わせたら軽く会釈をし、目が合えば「お疲れ様です」とトーンを抑えた声で挨拶を交わす。相手が考え事をしている様子であれば深入りせず静寂を保ち、会話の余地があれば天候やフロアの移動に関する短いスモールトークを差し挟む。この絶妙な間合いの調整こそが、ビジネスにおける対人感受性の高さを証明する。
別れ際の挨拶も印象を大きく左右する。自分が先に降りる際は「お先に失礼いたします」、相手を見送る際は「いってらっしゃいませ」と軽く頭を下げる。わずか一言の気遣いが、オフィス全体の風通しを良くする潤滑油となる。