スマートフォンの画面は、今や終わりのない広告スペースで埋め尽くされている。ユーザーは広告を無意識に回避するスキルを身につけ、WEB上のアプローチだけではリーチできない層が急速に拡大した。ここで決定的な役割を果たすのが、オフラインマーケティングの持つ確かな物質性である。
一般社団法人日本ダイレクトメール協会などの調査でも明らかになっている通り、手に触れられる物理メディアはデジタルメッセージと比較して記憶定着率が格段に高い。印刷産業の技術革新によって小ロットかつ高品質な印刷が手軽に行えるようになった背景もあり、画一的なチラシから脱却した高付加価値なクリエイティブが市場を席巻し始めている。画面の向こう側の「その他大勢」から抜け出すために、ポストというパーソナルな領域へ直接届く紙メディアの力が見直されているのだ。