学校文法において、付帯状況は「分詞構文」の単元でも登場するため、両者の使い分けに混乱する学習者が後を絶ちません。しかし、この2つには「誰の動作・状態を記述しているか」という明確な役割分担が存在します。
通常の分詞構文(例:Walking along the street, he met an old friend.)は、主節の主語(he)と分詞の主語が一致することが原則です。つまり、「同じ人物が同時に行っている2つの動作」を記述するのに適しています。
これに対し、付帯状況のwithは「主節の主語とは異なるもの(人・物・周囲の環境)が、どういう状態にあるか」をピンポイントで追加したいときに真価を発揮します。「彼は歩いていた(主文)」+「犬が吠えていた(背景)」のように、主語が異なる2つの事象を1文にスッキリまとめられる点が、付帯状況のwithが持つ最大の強みです。
さらに文体面でも違いがあります。分詞構文はやや硬い書き言葉(フォーマル)に偏る傾向がありますが、with O Cの構造は口語(日常会話)からニュース記事、ビジネス文書に至るまで、極めて自然な表現として幅広く使われています。