ネット検索で浮上する「福生ハンマー暴走族」という名称について調査を進めると、ある明確な事実に行き当たります。警察白書や当時の暴走族名鑑に「ハンマー」という単一のチーム名が登録されていた記録はなく、これは特定の暴走族ハンマー襲撃事件に起因する通称です。
事件の発端となったのは、福生市やあきる野市、八王子市など西多摩一帯を拠点としていた複数の福生不良グループによる縄張り争いでした。対立組織のメンバーを急襲する際、木刀や鉄パイプにとどまらず、手製武器や大工道具である金槌(ハンマー)を手にして集団で襲いかかった事例がセンセーショナルに報じられたことで、ネット掲示板を中心に「福生のハンマー持ち」「ハンマー部隊」といった呼称で拡散された経緯があります。
当時の西多摩エリアは、都心部の有名愚連隊や暴走族のOB組織、地元少年グループが入り乱れ、勢力争いが極めて過激化していた時期でした。凶器としての殺傷能力が高い工具を用いた残忍な手口が、長年にわたって人々の記憶に刻まれる要因となっています。