テレビの黄金律だった「台本通りの進行」をあっさりと捨て去った男の原点、それが『アウト×デラックス』だった。世間から少しズレた愛すべき「アウト」な人々をスタジオに招き、マツコ・デラックスや矢部浩之と共にただただその生態を面白がる。そこには従来のトーク番組にあった過剰なツッコミや矯正はなく、ただ人間そのものを面白がる純粋な好奇心が満ちていた。
綺麗にまとめようとしない。オチがつかなくてもカメラを止めない。現場で起きた空気の揺らぎをそのまま電波に乗せる手法は、当時のバラエティ番組の常識を根底から覆した。視聴者は作り込まれたお笑いではなく、目の前で何かが起きてしまうかもしれないというスリルに熱狂したのだ。