ガイガーカウンターの仕組みと選び方!シンチレーション式との違いと数値の見方の基本情報から最新動向までを徹底的にカバーしました。

ネット通販やオークションサイトなどで「食品の安全確認に」と謳って安価なガイガーカウンターが販売されている事例がありますが、空間線量用のガイガーカウンターで食品測定を行うことは技術的にほぼ不可能です。

食品の放射能基準値(一般食品で100ベクレル/kgなど)を検査するには、周囲の自然放射線を数十センチの鉛で遮蔽した「遮蔽体」の中で、高純度なシンチレーション検出器やゲルマニウム半導体検出器を用い、一定時間かけて微弱なガンマ線スペクトルを計測する必要があります。大気中のバックグラウンド放射線が飛び交う環境下で、肉や野菜に市販のガイガーカウンターを近づけても、周囲の空間線量を拾うだけで食品内部の濃度(Bq/kg)を識別することはできません。

近年は電子工作愛好家の間で、オープンソースの基盤や秋月電子などで入手できるロシア製・中国製GM管(SBM-20やJ305など)を使ったガイガーカウンターの自作キットも親しまれています。自作機器は「放射線の有無や強弱を視覚・聴覚で体感する教育用」としては非常に優れていますが、標準線源による厳密な校正(キャリブレーション)がなされていないため、表示される線量率を防災や安全判断の確定値として過信するのは避けるべきです。