甘味処みはしが数多の甘味処の中で別格の評価を受ける背景には、すべての素材において一切の妥協を排した素材の黄金比率が存在します。創業者が掲げた「すべてのお客様に本当に旨い甘味を届けたい」という理念は、現代の厨房にも寸分違わず息づいています。
第一の柱となるのが、北海道十勝産の大納言小豆を職人が大銅釜で丹念に練り上げるこし餡です。みはしの餡は舌の上で滑らかに溶け崩れ、濃厚な小豆の風味を放ちながらも、後味に一切の雑味を残しません。これに合わせる寒天は、伊豆諸島や静岡県沿岸の天然天草を独自の配合でブレンドし、昔ながらの製法でじっくり煮出されています。角が美しく立ち、噛み締めた瞬間に心地よい歯切れとほのかな磯の香りが広がる仕上がりです。
さらに味の骨格を引き締めるのが、北海道上富良野産の赤えんどう豆です。じっくりと蒸し上げた豆に適度な塩気を効かせることで、餡や黒蜜の濃厚な甘みに対する完璧なカウンターとなり、最後の一口まで飽きさせない味覚のグラデーションを生み出します。沖縄県波照間島産の純黒糖を中心に使用したコク深くキレのある蜜、そして北海道の新鮮な生乳から作られるさっぱりとしたソフトクリームが加わることで、器の中でひとつの完成された小宇宙が成立します。