半世紀以上にわたりシリーズが継続している『ゲゲゲの鬼太郎』では、シリーズごとに時代を代表する豪華な顔ぶれがオープニング歌手を務めてきました。
第1期・第2期を務めた熊倉一雄の歌唱を皮切りに、第3期では吉幾三がアップテンポでエネルギッシュな民謡調のテイストを加え、第4期では憂歌団がブルージーで哀愁漂う大人のサウンドを展開。第5期では泉谷しげるが荒々しくも力強いロックテイストを吹き込み、第6期では氷川きよしが圧倒的な歌唱力と華やかさで新世代の鬼太郎ワールドを彩りました。
各時代のトップランナーが独自の解釈で名曲を再構築する中、ファンが「やはり初代が至高」と口を揃える理由はどこにあるのでしょうか。それは、熊倉一雄のバージョンだけが持つ「妖怪そのものの語り口」にあります。音楽として上手に歌うこと以上に、「墓場の住人がふらりと現れて歌い去っていく」ような生々しい怪奇と風刺のリアリティ。これこそが、歴代主題歌比較において熊倉版が別格と称される最大の要因です。