宮崎カントリークラブの歴史は、宮崎県内初の本格的ゴルフ場として1960年(昭和35年)に開場したことに始まります。設計を手がけたのは、日本を代表する名匠・上田治氏。自然の海浜段丘と自生する赤松・黒松の群落を巧みに生かしたコースデザインは、半世紀以上の歳月を経た現在も色褪せることなく、訪れるゴルファーに重厚な風格を伝えています。
このコースを語る上で欠かせないのが、国内女子ツアーの掉尾を飾る公式戦「JLPGAツアーチャンピオンシップ リコーカップ」の存在です。その年のツアー優勝者とメルセデス・ランキング上位者のみが集うエリートフィールドにおいて、選手たちは数々のドラマと涙をこの地で紡ぎ出してきました。かつて優勝争いを演じたトッププロが共同記者会見で「ここは最後まで1打たりとも気が抜けない。松林のプレッシャーと日向灘の風が、ゴルファーとしての真の精神力を試してくる」と吐露したように、技術のみならず強靭なメンタリティが求められる舞台です。
全国の名門コースと比較しても、トーナメントの緊張感をそのまま一般営業時にも体感できるコースは極めて稀です。クラブハウス内に飾られた歴代覇者たちの写真やメモラビリアは、単なる歴史の記録にとどまらず、この地が日本の女子ゴルフ界を牽引してきた「聖地」であることを雄弁に物語っています。