混同の元となったユニクロとエンジニアドガーメンツの協業は、メンズファッション史に残る大成功を収めました。このプロジェクトを率いたのは、セレクトショップ「NEPENTHES(ネペンテス)」の創業者の一人であり、ニューヨークを拠点にEngineered Garmentsを手掛けるデザイナーの鈴木大器(すずき たいき)氏です。
当時の公式発表やインタビュー資料によると、鈴木氏は「自分たちのクラフトマンシップやアメリカンヴィンテージのディテールを、ユニクロの持つ世界最高水準のサプライチェーンとスケールメリットで届ける」という命題に挑戦しました。展開された主な歴代コレクションは以下の通りです。
【2019年 春夏コレクション(ポロシャツ)】
第1弾として2019年5月に発売されたのは、4型からなるポロシャツコレクションでした。カノコ素材やジャージー素材を大胆に切り替えたクレイジーパターン、左胸のフラップポケットやアシンメトリーなボタン配置など、インラインの通常価格(約3万円〜)のEGで見られるディテールが1,990円〜2,990円という衝撃的な低価格で展開され、即日完売が続出しました。
【2019年 秋冬コレクション(フリース)】
同コラボの評価を決定づけたのが、2019年10月に発売されたフリースアウター群です。特に、毛足の異なるボアフリースとマイクロフリース、ナイロン素材をパッチワーク状に組み合わせた「フリースコンビネーションジャケット(税抜3,990円)」は、アパレル関係者やファッションインフルエンサーの間で絶賛の嵐となりました。発売直後から二次流通市場で定価の2倍以上のプレミア価格で取引され、冬の街中で見かけない日はないほどのメガヒットを記録しました。
【2023年 秋冬コレクション(PUFFTECH / パフテック)】
沈黙を破り2023年秋冬に登場した第3弾では、ユニクロの高機能中綿素材「PUFFTECH(パフテック)」を採用したアウターコレクション(モッズコート、ショートブルゾン、ユーティリティジャケット等)が登場しました。ミリタリーの本格的なライナージャケットを想起させるウェーブキルトや、無骨なオーバーサイズシルエットが再び脚光を浴びました。