固定負債の規模が適正かどうかを判断するには、絶対額だけでなく、資産や純資産(自己資本)との比率を計算する財務分析が不可欠です。企業の支払い能力と倒産耐性を測定する上で、財務担当者やアナリストが必ず確認する3大指標を押さえておきましょう。
1. 負債比率(Debt to Equity Ratio)
企業の返済義務がある負債全体が、返済不要な自己資本の何倍にあたるかを示す指標です。
【負債比率の計算方法】
負債比率(%)=(負債合計 ÷ 自己資本)× 100
一般的に100%以下が理想的(自己資本の範囲内に負債が収まっている状態)とされ、200%を超えると財務レバレッジが高すぎ、金利上昇局面での耐久性が低いと判断されます。
2. 固定比率
換金に長期間を要する固定資産(建物、機械、土地など)が、返済期限のない自己資本だけでどれだけカバーできているかを測る指標です。
【固定比率の計算方法】
固定比率(%)=(固定資産 ÷ 自己資本)× 100
固定比率の目安は100%以下です。100%を下回っていれば、回収に時間がかかる設備投資がすべて自前の資金で賄われており、極めて強固な財務体質であると言えます。
3. 固定長期適合率
重厚長大な産業などでは固定比率100%以下を達成するのが難しいため、固定負債も長期的な安定資金とみなして計算する実践的な指標です。
【固定長期適合率の計算方法】
固定長期適合率(%)=[固定資産 ÷(自己資本 + 固定負債)]× 100
固定長期適合率の目安は必ず100%以下である必要があります。もし100%を超えている場合、長期で使用する固定資産の購入代金の一部を、1年以内に返済しなければならない「流動負債」で調達していることを意味し、構造的な資金ショートを起こす危険な兆候です。