ハンドボールは本来、コート内でいかに精度高く高速のパスやシュートを打つかを競う競技だ。国際ハンドボール連盟(IHF)や日本ハンドボール協会が管轄する公式試合では、直接的な「遠投飛距離」そのものを競う種目はない。しかし、バックプレイヤーが放つロングシュートの球速は時速130キロメートルを超え、そのエネルギーを角度45度の遠投に換算すれば、50メートル以上の飛距離に相当する。
近年のトレンドとして、ゴールキーパーからのロングパス(クイックスタート時の一発のロングフィード)の重要性が増している。自陣ゴール前から敵陣ゴール前まで30メートル以上の距離を正確かつ低軌道で届かせる遠投能力は、現代ハンドボールにおける強力な戦術的武器となっているのだ。