ネット上のマナー情報には、時に実務の実態と乖離した過度なルールが出回っています。現場で実際に役立つ正しい作法と、多くの人が勘違いしやすい盲点を整理します。
【誤解1:初穂料の封筒は必ず糊付けして封をしなければならない?】
真相:神社側の実務上、糊付けは「しない」のが最も親切です。
結婚式などのご祝儀とは異なり、神社の祈祷受付では、受け取った巫女や神職がその場で封筒を開け、金額の確認と台帳への記帳、領収証の発行を行います。しっかりと糊付けやシールで密封されていると、受付窓口でハサミを用いて開封する手間が生じ、混雑時の進行を妨げる原因になります。中袋の折り返しや白封筒のフタは「折るだけ」にしておくのが、現場で最も喜ばれるプロの実践マナーです。
【誤解2:新札でなければ絶対に失礼にあたる?】
真相:新札(ピン札)が理想的ですが、折り目のない綺麗な紙幣であれば問題ありません。
神様への感謝の供物であるため、可能な限り銀行で両替した新札を用意するのが最善です。しかし、どうしても平日に銀行窓口へ行けなかった場合は、手持ちの中からシワや破れのない極力綺麗な紙幣を選んで包みます。アイロンを低温でサッとかけてシワを伸ばしたお札でも敬意は十分伝わります。
【お札の向きと入れ方の絶対ルール】
中袋や白封筒にお札を入れる際は、「封筒の表側(文字が書いてある面)に対して、お札の肖像画が表・上側に来る向き」で揃えて入れます。封を開けて中身を取り出した瞬間に、福沢諭吉や渋沢栄一の顔が正面に見える状態が正しい向きです。