ガーデニング愛好家のコミュニティやSNS、知恵袋などの相談現場では、ヒペリカム・カリシナムの苗木の評判について「手入れ不要の優秀な緑化植物」と絶賛される反面、深刻な後悔やデメリットを訴える投稿が定期的に浮上します。現場取材や愛好家の手記から見えてくるトラブルの主因は、主に以下の3点に集約されます。
第1の要因は、「地下茎(ランナー)による無秩序な侵食」です。カリシナムは地中浅い場所に強靭な地下茎を伸ばし、1株あたり年間で50〜60cm四方、環境が合えばそれ以上のスピードで領土を拡大します。仕切りのない花壇や小規模な庭に植えると、隣に植えていた宿根草や低木の根元にまで根が入り込み、他の植物を駆逐してしまうケースが後を絶ちません。掘り起こして撤去しようとしても、土中にわずか数センチの地下茎の破片が残っているだけで再生するため、「一度植えたら完全な抜根が極めて困難」という事態に直面します。
第2の要因は、「経年による株元の木質化と美観の低下」です。植え付けから2〜3年が経過すると、株元の茎が太く木質化し、下葉が落ちて茶色い枝がむき出しになります。定期的な切り戻しを行わないと、密生した葉の内部に枯れ葉やゴミが溜まり、見栄えが悪くなるだけでなく病害虫の温床になりがちです。
第3の要因は、「日照不足による花付きの悪化」です。「半日陰でも育つ」というカタログスペックを鵜呑みにして完全な日陰(シェードガーデン)に植えた結果、「葉ばかりが徒長して花が1〜2輪しか咲かない」という期待外れの結果に陥るパターンが典型例として報告されています。