戸田恵梨香の実家は、両親、兄、本人、妹の5人家族です。家庭内における父親の存在感は圧倒的でありながら、同時に深い愛情に満ちていました。
父親との有名なエピソードとして語り継がれているのが、上京直前の出来事です。中学卒業後、本格的に女優を目指して神戸を離れる際、父親は涙を見せることなく「一度自分で決めた道なら、結果が出るまで絶対に帰ってくるな」と言い渡しました。しかし、新幹線の改札を抜ける際、父親の目にはうっすらと涙が浮かんでいたことを彼女は後年知ることになります。
さらに、成人後に娘が多忙を極め、心身のバランスを崩しかけた時期には「いつでも神戸に帰ってこい。お前が食っていく分くらい、ワシがどうとでもしてやる」と力強い言葉をかけたといいます。厳格さの裏に潜む揺るぎない保護者としての包容力が、彼女が長くトップ女優であり続けられた最大のセーフティネットでした。