相次ぐ悲劇を受け、日本のエンターテインメント業界でもようやく重い腰を上げる動きが出てきました。一部の主要事務所では、産休・育休からの復帰プログラムに専任の臨床心理士によるカウンセリングを義務付けるなど、具体的な対策が始まっています。また、契約書にメンタルヘルスケアに関する条項を盛り込むケースも増えてきました。
しかし、業界全体の構造的な問題は依然として残っています。代わりのきかない仕事、厳しいスケジュール、そして何よりも「休むことへの恐怖」が、アーティストたちに無理を強いています。制度を作るだけでなく、実際にそれを利用しやすい空気感を作ること。そして、休むことを「キャリアの終わり」ではなく「必要な充電期間」として受け入れる社会の寛容さが、今最も求められています。