日本の刑事ドラマの歴史を語る上で、テレビ朝日と東映のタッグが生み出してきた伝統は見逃せない。『相棒』シリーズが築き上げた洗練されたミステリーの枠組みと、『警視庁・捜査一課長』に代表される現場主義の泥臭いチームドラマ。この対極にある二大潮流のいずれにおいても、作品の背骨となってきたのは60代を中心とする熟練俳優たちだ。
東映京都撮影所や東京のスタジオで長年培われてきた職人技の映像美。そこにベテラン俳優たちの肉体と声が重なることで、様式美とリアリズムが奇跡的な調和を見せる。若いキャストがどれほど躍動しようとも、最後に物語の結着をつけるのはベテランの一言であり、その重みがあるからこそ長寿シリーズは色褪せない。