生食を愛する日本の食文化において、絶対に避けて通れないのが寄生虫リスクだ。特にイカの内臓周辺や腹腔内壁には、アニサキス幼虫が潜んでいる可能性がある。水産庁が公表している安全指針では、マイナス20度以下で24時間以上の冷凍処理を行うか、60度で1分以上(あるいは70度以上)の加熱を行うことが確実な予防策として強く推奨されている。
家庭で生の鮮度を楽しみたい場合は、徹底的な目視確認が欠かせない。アニサキスは白く細長い糸状で、光を当てると白く浮かび上がる。まな板の上に強い白色LEDライトやブラックライトを当てて透かすように確認するのが、近年の調理現場でも取り入れられている手法だ。また、細かく等間隔に包丁を入れること自体が、万が一潜んでいた虫体を物理的に断ち切る有効な防御策になる。