現在、国際サッカー連盟(FIFA)ランキング上位に君臨するスリーライオンズにおいて、指揮官トゥヘルが構築したベースキャンプは柔軟性に富んだ「4-2-3-1」です。かつての指揮官たちが直面した「スター選手を全員ピッチに並べるための妥協」を、トゥヘルは就任会見の段階で明確に拒絶しました。公式記者会見で指揮官が語った「名前でプレーする選手は一人もいない。チームに必要なのはバランスと推進力だ」という言葉通りの選考が徹底されています。
最前線ではハリー・ケインが依然として精神的支柱であり絶対的なフィニッシャーですが、プレッシング強度と走力を要求する試合では、あえてベンチスタートを選択する大胆な采配が確認されています。直近の日本代表戦など強豪・技巧派とのテストマッチでも、コンディション調整を名目にケインをベンチ外や途中出場に留め、前線からの守備強度を保てる代役を試す実験を行いました。
中盤から前線にかけての主軸は、レアル・マドリードで進化を続けるジュード・ベリンガムです。トップ下またはインサイドハーフとして攻守のリンクマンを務め、圧倒的な推進力でゲームを支配します。右ウイングには阿吽の呼吸で縦へ仕掛けられるブカヨ・サカが不動の地位を築く一方、中央でもサイドでも違いを作れるコール・パルマーの配置が戦術の鍵を握っています。トゥヘルはパルマーの卓越したプレー判断を評価し、サカとの縦関係、あるいはベリンガムとダブルシャドーを組ませる変則的なイングランド代表 フォーメーションを公式戦で導入しています。