食肉加工の世界では、インジェクション加工肉と並んで「成型肉(結着肉)」という言葉も頻繁に使われます。両者は混同されがちですが、製造アプローチが根本から異なります。
成型肉は、カット時に出る細かな端肉やくず肉を集め、酵素(トランスグルタミナーゼ等)や結着剤(アルギン酸ナトリウム等)でサイコロ状や一枚肉状に固め直したものです。一方、インジェクション加工肉は一枚の原肉ブロックの形状を維持したまま、脂や調味液を注入する点が決定的な違いです。
天然の霜降り牛肉、インジェクション加工肉、成型肉の特徴と違いを整理したデータは以下の通りです。
店頭で見分ける際の最大のポイントは、「サシ(脂肪)の入り方の規則性」と「価格の不自然さ」です。天然の霜降りは網目状に不規則に広がるのに対し、インジェクション肉は細い針で注入するため、脂の塊が等間隔で並んでいたり、不自然に白い斑点となって散らばっていたりします。また、100gあたり数百円台で全体に綺麗なサシが入っている牛肉は、ほぼ間違いなくインジェクション加工肉と判断できます。