木山裕策のパブリックイメージを180度塗り替えたのが、フジテレビ系バラエティ番組『千鳥の鬼レンチャン』での大活躍です。サビだけを1音も外さずに歌い切る「サビだけカラオケ」の企画において、木山が見せる尋常ではない真剣さと、それを取り囲むスタジオ陣(千鳥やかまいたち)の容赦ないイジりは、日曜夜のお茶の間を爆笑で包み込んでいます。
とりわけ演歌界の重鎮・細川たかしのモノマネをするRGのビジュアルを取り入れたり、髪型を寄せて「細川たかし一門」のような扱いを受けたりする中で誕生した「細魚(ほそぎょ)」「細シャ(ほそしゃ)」「Mr.シャーク」「スティーブ・魚ズ」といった変幻自在のキャラクターは、番組屈指の人気コンテンツへと昇華しました。
かつて紅白に出場した正統派ボーカリストが、ここまで徹底してバラエティの「オチ」や「イジられ役」を引き受ける背景には、確固たるプロ意識があります。番組関係者の証言によると、「歌を聴いてもらえる場があるなら、どんな形でも全力で応える」という謙虚な姿勢が制作陣の心を掴み、単なる一発屋で終わらない持続的なオファーへとつながっています。笑いの裏にある圧倒的な歌唱力というギャップこそが、視聴者を惹きつけて離さない最大の要因です。