多くの読者が抱く「進撃の巨人が気持ち悪い」という感覚には、明確な心理的・視覚的根拠が存在します。一般的なホラー作品に登場する怪獣やゾンビとは異なり、作中の巨人は「人間に酷似しているのに決定的な部分が破綻している」という異質さを極限まで突き詰めているためです。
作品を象徴する進撃の巨人のグロい理由として真っ先に挙げられるのが、知性を持たない無垢の巨人が見せる無感情な狂気です。悪意や憎悪から人間を殺害するのではなく、まるで無邪気な幼児が虫を摘まむかのように人間を口へ運ぶ進撃の巨人の捕食シーンは、読者の理性を激しく揺さぶります。
また、性器が存在せず生殖能力を持たないツルリとした肉体、体温が異常に高く蒸気を発する質感など、生物としての歪さが随所に強調されています。この進撃の巨人が怖い理由は、人間の根源的な生存本能を直接刺激するよう周到に設計されている点にあります。