この書店の棚を眺めていると、京都という街の奥深さがそのまま凝縮されていることに気づく。歴史書や伝統工芸に関する専門書はもちろん、地元のクリエイターが手がけたZINEやミニコミ誌まで、その品揃えは極めて多角的だ。単に売れ筋を並べるのではない。京都の文脈を理解したスタッフによる、強い意志を感じるキュレーションがここにはある。
特に美術書やデザイン関連のコーナーは、美大が多い京都ならではの充実ぶりを見せる。インスピレーションを求めてやってくる学生やプロのデザイナーの姿も珍しくない。流行を追いかけるだけではなく、時代を超えて残るべき価値のある本を丁寧にすくい上げる姿勢が、多くのリピーターを引きつけて離さない理由だろう。