美術館の骨格を成す所蔵作品において、最大の目玉といえるのが伊藤若冲(いとう・じゃくちゅう)の充実したラインナップです。若冲の初期から晩年に至るまでの名品が網羅されており、長年行方不明とされていた幻の大作《蕪に双鶏図》や、晩年の傑作《宝珠に五鶏図》など、美術史的にも第一級の資料が揃っています。
福田コレクションの裾野は若冲にとどまりません。江戸中期の京都画壇を牽引した円山応挙や与謝蕪村、幕末から近代にかけて京都の美意識を革新した竹内栖鳳、上村松園、木島櫻雲、さらには東の巨匠である横山大観や竹久夢二の優品まで、日本美術史のダイナミズムを一望できる構成となっています。
館内では常設展示を行わず、年に3〜4回の企画展形式で作品を入れ替えて公開しています。春の桜、新緑、秋の紅葉といった嵐山の季節感と見事にシンクロする展覧会スケジュールが組まれており、訪れるたびに新たな巨匠の美に出会える仕組みが、リピーターを惹きつける大きな要因となっています。