古都の玄関口である京都駅は、JR各線、近鉄、京都市営地下鉄が交錯する巨大ターミナルであり、飲食エリアは大きく「烏丸口(北側)の地上・空中階」「地下街ポルタ」「八条口(南側)の地上・高架下」の3ブロックに分断されています。多くの観光客は視界に入りやすい中央口正面のエスカレーターを上がり、ジェイアール京都伊勢丹や駅ビル上層部を目指しますが、これこそが初日・最終日の夕食で最も待ち時間を浪費する典型的なルートです。
取材班の現場定点観測によると、休日の18時30分から20時にかけて、烏丸口上層の人気和食店では平均45分から80分の入店待ちが発生しています。その一方で、新幹線改札から徒歩3分の「八条口・アスティ京都」や近鉄名店街「みやこみち」の奥に位置する店舗では、同時間帯であっても待ち時間が15分以内に収まるケースが頻発しています。この心理的盲点を利用することが、京都駅攻略の第一歩です。
旅行者が最も求める「京都らしいおばんざい」についても、過度な幻想は禁物です。駅ナカで提供されるおばんざいは、伝統的な家庭料理をベースにしつつも、現代の物流とオペレーションに最適化された小鉢スタイルが主流となっています。本当に職人の手仕込みによる旬の京野菜を味わいたい場合は、駅ナカの大規模チェーンを鵜呑みにせず、京出汁をしっかりと引いている老舗の系列店や、八条口の細道に潜む小料理屋を選ぶ審美眼が求められます。