ランチやディナーに留まらず、現在京都で最も激しい戦場となっているのが「朝食」のシーンです。京都モーニング行列並ぶ価値について、多くの旅行者が頭を悩ませています。
京都には「イノダコーヒ本店」「スマート珈琲店」「前田珈琲」といった歴史ある純喫茶文化が存在し、近年ではそれに加えて「朝粥」を提供する料亭(南禅寺・瓢亭の別館など)や、採れたての京野菜ビュッフェが人気の「都野菜 賀茂」などに、早朝7時台から観光客が列をなしています。
取材班が検証した結論として、京都のモーニング行列には「並ぶ価値のある店」と「避けるべき店」が明確に二極化しています。
並ぶ価値があるのは、歴史的空間そのものが体験価値として機能している店舗です。例えば、創業昭和7年のスマート珈琲店で味わう自家焙煎ネルドリップ珈琲とホットケーキ、あるいは瓢亭の歴史ある空間でいただく名物「瓢亭玉子」と粥は、京都の食文化そのものを身体に取り込む稀有な時間となります。澄んだ朝の京都の空気感の中で、街が目覚める瞬間を体感できるモーニングは、旅のハイライトになり得ます。
一方で、慎重になるべきなのは、「SNSでトーストの盛り付けがバズっただけ」の小規模な今風カフェです。席数が少なく、オペレーションが追いついていない店舗では、朝の貴重な2時間を冷たい風の中で立ち尽くすことになり、その日の観光スケジュール全体に致命的な遅れをもたらします。朝の行列に並ぶ際は、「その店でしか味わえない歴史や空間があるか」を冷静に見定める必要があります。