週末や観光シーズンともなると、本丸周辺は国内外からの大勢の訪れる人々で活気を見せる。だが、喧騒を離れて静寂の中で歴史の深淵に没入したいなら、地元を知り尽くした散策ルートが存在する。開門直後の早朝、南側の二ノ丸跡側から静かにアプローチするルートだ。
朝靄が漂う時間帯、斜めから差し込む太陽の光が高石垣の立体感を劇的に際立たせる。さらに、天守閣の混雑時間帯を避けるなら、本丸北側に広がる堀沿いの小径へ足を伸ばすのが賢明だ。大半の観光客が見落としがちな旧筒井古城の遺構と、高虎が新たに打ち立てた新城のコントラストを静かに見比べることができる。知られざる史実の全貌を肌で感じ取れる、まさに通好みの独占ルートだ。