そもそも頭から足先までを一枚の布で覆うスタイルは、海外で「ゼンタイ(Zentai)」という固有のサブカルチャー用語として認知され、独自の進化を遂げてきた。かつてはパフォーマーや前衛芸術の世界で用いられていた特殊な衣装が、大衆的なパーティードレスやキッズ向けアパレルへと裾野を広げた経緯がある。
国内市場においては、パーティーグッズ大手の株式会社クリアストーンなどが日本人の体型に合わせたポップなデザインを投入し、ハロウィン仮装の定番としての地位を確立。さらにウォルト・ディズニー・ジャパンをはじめとするグローバルライセンサーの公式監修モデルが増加したことで、安っぽさを払拭した本格仕様のアイテムが街中に溢れるようになった。アンダーグラウンド発祥のカルチャーは、いまやファミリー層に愛される健全なエンターテインメントへと昇華している。