ジブリ映画『かぐや姫の物語』に登場する帝は、一度見たら夢に出てきそうな鋭利な顎と、強烈なナルシシズムに満ちた言動によって、ジブリ作品史上屈指のアイコニックなキャラクターとなりました。ネット上でネタとして愛され続ける背景には、二代目中村七之助の名演と、高畑勲監督が仕掛けた卓越した戯画化の魔力があります。
しかし、そのコミカルな外見の奥底には、「同意なき好意の暴力性」や「権力を持つ者が陥る他者理解の欠如」という、現代人にとっても決して他人事ではない生々しい教訓が刻まれています。次回『かぐや姫の物語』を鑑賞する際は、SNSでのアゴ実況を楽しみつつも、ぜひ帝の台詞の端々に潜む心理的グロテスクさと、それに抗えなかったかぐや姫の哀切に耳を澄ませてみてください。名作の持つ奥行きが、これまでとはまったく違った解像度で見えてくるはずです。 (出典: ジブリ かぐや姫 帝(Yahoo!ニュース))
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