カルデラ湖とは、火山の噴火活動によって形成された巨大な窪地(カルデラ)に、雨水や地下水が長年月をかけて蓄積してできた湖を指します。語源はスペイン語で「大釜」や「鍋」を意味する「Caldera」に由来しており、文字通りすり鉢状や釜のような広大な凹地を形成するのが特徴です。
混同されやすい概念として「火口湖(かこうこ)」がありますが、両者には「規模」と「地形の形成メカニズム」において決定的な違いが存在します。
一般的な火口湖は、火山の火口(火の吹き出し口)そのものに水が溜まった比較的小規模なものを指し、直径はおよそ1km未満にとどまります(蔵王のお釜や草津白根山の湯釜などが代表例)。対してカルデラ湖は、火口周辺を含む山体全体が大規模に崩壊・陥没した数キロメートルから数十キロメートルに及ぶ広大な凹地に水が溜まったものを指します。
カルデラ湖の多くは「陥没カルデラ」と呼ばれるプロセスで誕生します。地下深くのマグマだまりから、数十立方キロメートル以上もの膨大なマグマが一気に地上へ噴出(破局噴火や大規模な軽石噴火)すると、地下に巨大な空洞が生じます。支えを失った地表の山体が自重に耐えきれず、一気に地下の空洞へ向かって落ち込むことで、広大ですり鉢状のカルデラ地形が誕生するのです。