本作が当時の若者文化を大きく揺るがした要因のひとつに、登場人物たちが手にするギターなどの使用機材への徹底的なこだわりがあります。制作陣の徹底した取材に基づき、実在のメーカーの楽器が精密に描き込まれました。
唯が「ギー太」と名付けて愛用したGibson Les Paul Standard(Heritage Cherry Sunburst)をはじめ、澪のレフティ仕様Fender Jazz Bass、梓の「むったん」ことFender Mustang、紬のKORG TRITON Extreme、律のYamaha Hipgigドラムセットなど、名機と呼ばれる楽器たちが次々と登場。アニメ放映当時は全国の楽器店で該当モデルや初心者向けセットが完売し、軽音部の入部希望者が激増する現象を生み出しました。
さらに、アニメ史に刻まれる名曲・神曲の数々も熱狂を後押ししました。エンディング曲『Don't say "lazy"』の洗練されたオルタナティブ・ロックサウンド、オープニング曲『Cagayake!GIRLS』や超絶技巧のリズムを誇る『GO! GO! MANIAC』、唯が妹への感謝を込めた『U&I』など、キャッチーでありながら音楽的に緻密に計算された楽曲群は、ポニーキャニオンの音楽チャートを席巻。現在でも多くのアマチュアバンドや後続の作品に影響を与え続けています。