結論から言えば、現在の道路交通法において標識の表示が促される基準年齢は「70歳」である。道路交通法第71条の5第2項では、70歳以上75歳未満のドライバーで加齢に伴って身体機能が低下し、運転に支障が生じるおそれがある者に対し、標識の表示に努めるべきとする旨が明確に規定されている。
ここで重要なキーワードとなるのが「努力義務」だ。法律上の表現として「努めなければならない」と規定されているものの、表示しなかったからといって即座に違法行為として検挙されるわけではない。また、75歳を超えると「完全な義務化となり不保持には罰則が科される」という噂が流布することもあるが、現行法において75歳以上であっても表示位置づけは努力義務の範囲にとどまっている。
過失を未然に防ぐ予防措置として、法は70歳という節目を一つの目安に設定している。しかし、運転操作への自信や身体的な個人差は当然存在する。そのため、70歳に達した瞬間にすべてのドライバーが強制的に標識を装着させられる仕組みにはなっていないのが現状だ。